住まいづくりと資金計画

正しい手順で資金計画を立てると、理想のマイホーム実現に一歩近づきます。ただ、はじめてマイホームを建てる場合、不十分な資金計画を立ててしまい後悔するケースも珍しくありません。今回は、横浜市・藤沢市で注文住宅を手がける工務店「あかりホームクラフト」が資金計画の立て方について解説します。

資金計画ひとつで家づくりの満足度は変わる

マイホームを建てる際には、入念な資金計画が欠かせません。

資金調達から返済完了までのお金の流れを明確にすることは、人生のなかでも高額な買い物になるマイホームではとくに重要です。しかし、資金計画もそこそこに、土地や建物の買い付けを優先する方も少なくありません。これでは、せっかくのマイホームに後悔が残ってしまいます。

買い付けとは、不動産購入の申込みのことです。不動産仲介会社や売主に買付証明書を提出して意思表示を行います。マイホームを建てる際には重要なプロセスですが、土地や建物の買い付けを優先しすぎると、資金計画でつまずく可能性があります。よく問題になるのが、住宅ローンで希望通りの金額を借りられないケースです。

土地や住宅の建築プランが決まり、費用の総額が判明すると、自己資金で足りない部分は住宅ローンで補うのが一般的です。しかし、住宅ローンでは融資審査が行われるため、必ず希望通りの金額を借りられるとは限りません。住宅ローンで希望通りの金額を融資してもらえないとなると、不動産仲介会社や住宅会社へ土地代・建築費用の引き下げを依頼することになります。しかし、土地代の減額は基本的に難しく、建築費用の引き下げは大きさや仕様をグレードダウンすることで実現しなければなりません。いずれにしても、描いていた理想通りのマイホームの実現は難しいでしょう。

上記の失敗の原因は、最初の資金計画の甘さにあります。金融機関で住宅ローンの事前審査を受けるなど資金計画をしっかりと立てていれば、家づくりの予算が判明し、上限以上の土地や建物の買い付けを行う心配もなくなります。マイホームを建てる際は、土地や建物を探す以前に、資金計画に時間をかけましょう。

資金計画は単なる予算立てではありません。現在の年収や支出から単に予算を立てるだけでは不十分であり、資金調達や将来の返済完了までの具体的なスケジュールを考慮しなければ、住み始めてから後悔する可能性があります。

人生のなかでとくにお金がかかるといわれているのが、「住宅」「教育」「老後」の3つです。住宅の購入に必要や資金や住宅ローンはもちろん、子どもの教育費用や老後資金なども含めて資金計画を立てることが重要です。

資金計画を考える際は、将来発生する可能性のあるリスクについても考慮しましょう。人生には不況や失業、病気などさまざまなリスクが考えられ、すべてにお金がかかります。そういった万が一の事態も含めて多角的な視点をもつことで、無理のない資金計画を立てられます。

資金計画について不安や不明点があれば、住宅会社に相談するのがおすすめです。「あかりホームクラフト」では、シミュレーターを使用して現在の生活の支出を比較しながら、具体的な資金計画のお手伝いをしています。

また、お客様に正しいことを知ったうえでマイホームを建てていただくために、勉強会を実施しています。家を建てる際に重要なお金に関する問題をはじめとしたお役立ち情報を提供していますので、気になる方はぜひご参加ください。

資金計画はまず「総額」から

資金計画を建てる際、最初に行うのが総額の決定です。「今回の家づくりの予算総額」の決定であり、これを行っていないと先の事例のように土地や建物を決めた後にグレードダウンを迫られます。予算総額の決定は、現在支払える金額を基準に考えるのではありません。マイホームを建てる際、多くの方が住宅ローンを使用します。そのため、予算総額を決める際も住宅ローンでどの程度融資を受けられるかを考慮します。

この際に活用したいのが、住宅ローンの事前審査です。最近はインターネットで簡潔に審査を受け、おおよその借入額を把握できるサービスが増えています。それらを活用して予算総額を決定しましょう。

予算の振り分けは土地より建物を優先しよう

総額を確定させたら、建物の広さや性能、グレードなどを考慮して、建築に必要な費用や諸経費を計算します。そして、予算総額から建物に必要な予算を差し引いて、残った金額が土地にかけられる金額です。

ここで大切なのは、建物・土地の順番で資金計画を立てることです。土地を先に決めてしまうと、先の例のように建物で予算を調整する必要が出てくるため、理想通りのマイホームを実現するのが難しくなります。また、建材や設備がグレードダウンすることで建物の老朽化も早く進行し、想定より早く建て替えやリフォームが必要になるかもしれません。快適かつ安心して長く暮らすことのできるマイホームを手に入れるには、予算内で十分な資金を建物に投じる必要があります。

資金計画を建てる際は、まず総額を決めてから建物・土地の順に予算を振り分けましょう。

「個別資金相談」を活用して無理のない資金計画を立てよう

資金計画の大切さは理解していても、初めて住宅ローンを利用する方も多く、今後大きなお金が必要となるイベントまで考慮して詳細まで詰めるのは簡単ではありません。

家計への負担を最小限にして、無理のない資金計画を立てるためには、住宅会社の提供する「個別資金相談」の活用が重要です。住宅ローンの契約方法や借り方、返し方などの基本的な情報から、実際の資金計画まで、プロの視点を踏まえてアドバイスを受けられます。

「あかりホームクラフト」の個別資金相談では、お客様の要望を徹底的にヒアリングしたうえで、住宅ローンの設計からご提案いたします。必要となるお金の知識についても細かく解説しますので、マイホームをご検討の際は、ぜひ一度ご相談ください。